素人ガHenri Cartan
Henri Cartan (1904-2008)は前回出てきたElie Cartan (1869-1951)の息子さんです。
今回ご紹介の本『Supersymmetry and Equivariant de Rham Theory』の著者はVictor W. GuilleminとShlomo Sternbergなのですが、序文の前にHenri Cartanの顔写真が掲載されています。
de Rham理論自体はGeorges de Rham (1903-1990)によるのですが、Henri Cartanによる1950年の2つの論文が重要な働きをした、という内容で、巻末にその2つの論文がそのまま掲載されています。
著者らによると、そうした内容は今まで他の文献にも殆ど書かれていないそうです。
実際、手元にあるLoring W. Tu著『An Introduction to Manifolds』にもそうしたことはでてきません。
大沢健夫先生の現代複素解析のレジェンドの本には、Henri Cartanの1931年の論文と1944年の論文が出ていて、そこから岡・カルタン理論に進んでいくのですが、そのわずか6年後にHenri Cartanはさらに偉大な成果を出したようです。